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試作は“作る”より“決める”ためにある。工法提案型で、設計→実機を最短化する

2026/05/25

春の陽気が心地よい季節となりました。新年度の案件が動き始め、「まずは実物で確かめたい」という相談が増える時期でもあります。とはいえ試作は、ワクワクする反面、ここで迷うと開発全体が遅れてしまう“要”の工程。図面はできた、3Dモデルもある、あとは実機で確認したいだけなのに、納期が読めない、コストが跳ねる、評価したら結局作り直し。そんな経験はありませんか!?

工法提案型試作で、設計から実機確認までを最短化

私たちが大切にしているのは、試作を「とりあえず作る作業」にしないことです。試作の本当の目的は、完成品を作ることではなく、“最短で判断材料をそろえて次の意思決定を前に進めること”にあります。

だからこそ有効なのが、目的に合わせて工程そのものを組み立てる「工法提案型」の試作です。

試作開発が長引く原因は「加工スピード」ではなく「工程設計」にある

試作が長引く原因は、加工そのものの速さよりも、工程設計のミスマッチで起こることが少なくありません。

たとえば、すべてを切削加工で作ろうとすると、形状によっては段取りが増え、時間も費用も膨らみます。

一方で、鋳造だけに寄せると、

  • 嵌合部
  • 基準面
  • シール面
  • 重要穴

といった評価上重要な箇所の精度が不足し、必要な評価条件を満たせないことがあります。

その結果、「結局もう一度作り直し」という遠回りにつながってしまいます。

工法提案型試作とは?
「何を決めたいか」から逆算して工程を組み立てる

そこで私たちは、まず「今回の試作で何を決めたいか」を確認します。

たとえば、

  • 干渉や組付け確認
  • 強度評価
  • 熱評価
  • 外観確認
  • 量産移行性の見極め

など、試作の目的によって最適な工程は変わります。

目的が明確になると、最短ルートが見えてきます。

切削+鋳造+3Dプリンター
最適な工法組み合わせで短納期試作を実現

たとえば、全体形状を早く確認したい場合。

まず3Dプリンターでマスターモデルを作成し、その後、石膏鋳造で金属化することで、複雑形状を短納期で立ち上げることができます。

さらに、

  • 精度が必要な基準面
  • 嵌合部
  • 重要穴

だけを切削加工で仕上げることで、必要精度へ効率的に寄せていきます。

このように、

  • 3Dプリンター
  • 石膏鋳造
  • 砂型鋳造
  • 切削加工

を適切に組み合わせることで、納期・コスト・評価精度のバランスを最適化できます。

試作コストを抑えるポイント「全部を高精度にしない」考え方

工法提案型試作で重要なのは、「全部を高精度にしない」ことです。

評価に効く箇所へ、

  • 精度
  • 工数
  • コスト

を集中させることで、短納期と費用対効果を両立しやすくなります。

つまり、「どこを正確に作るべきか」を見極めることが、試作成功の鍵になります。

試作は量産の前段階 量産立上げまで見据えた工程設計が重要

さらに私たちは、試作を単なる部品供給ではなく、「量産の前段」として捉えています。

そのため、

  • 金型
  • 切削工程
  • 表面処理
  • 検査方法
  • 必要書類

まで含めて視野に入れ、「量産立上げをどうスムーズにするか」まで考えながら工程を設計します。

試作段階で工程を固めておくことで、

  • 量産移行時の手戻りリスク低減
  • 調達判断の迅速化
  • 社内調整の効率化

にもつながります。

試作は「最短で作る」ためではなく「最短で決める」ためにある

試作は、単に早く形にするための工程ではありません。

本当に重要なのは、
「次の意思決定をどれだけ早く、確実に進められるか」です。

工法提案型で工程そのものを最適化すれば、設計から実機までの距離は大きく縮まります。

  • 開発テンポを上げたい
  • 手戻りを減らしたい
  • 量産まで見据えて確度を高めたい

そんなときは、まず「何を決めたい試作か」から、一緒に整理してみませんか。

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