試作から量産までを加速する生産体制とは?
はじめに
「多面に穴や溝がある精密部品を、できるだけ短納期で、高精度のまま仕上げたい」
開発・設計・調達の現場で、こんなお悩みはないでしょうか。
* 段取り替えが多く、リードタイムが読みにくい
* 面ごとに別工程になるため、精度の整合性が不安
* 試作と量産で設備が分かれ、立ち上げに時間がかかる
株式会社フジタイトでは、5軸マシニングセンタ「DMU50」を中核に、
「多面同時加工」と「段取り最適化」を組み合わせることで、
こうした課題をまとめて解決する生産体制を構築しています。
本コラムでは、その考え方とお客様メリットをわかりやすくご紹介します。
多面同時加工とは?
多面同時加工とは、加工対象を一度チャッキングした状態で、複数の面を連続して加工してしまう方法を指します。
従来の一般的な3軸加工では、
1. 1面目を加工
2. 取り外し → 向きを変えて再チャッキング
3. 別の面を加工
という流れになり、面ごとに「専用治具の製作」「段取り」と「位置決め誤差」のリスクが発生します。
多面同時加工では、
* 加工対象を一度チャッキング
* テーブルや主軸を制御してワークを傾け・回転させながら
* 上面・側面・斜面・穴あけなどを連続して加工
よって
* 段取り回数の削減
* 面間の位置精度の向上
* リードタイムの短縮
といった効果が期待できます。
DMU50とは?
DMU50とは、DMG MORI製の5軸制御マシニングセンタで、
* 高精度な回転・傾斜テーブル
* 高速・高剛性な主軸
* 高度な制御機能
を兼ね備えた、5軸加工の“定番マシン”の一つです。
当社では、このDMU50を3台導入し、
* 難削材(ステンレス・チタン等)
* 多面・複雑形状の精密部品
* 少量多品種の試作から、中ロット量産まで
をカバーする体制を構築しています。
段取り最適化
段取りの最適化は、1つの製品を加工するまでに必要な「治具・工具・プログラム・段取り作業」の流れを見直し、ムダな時間と工数を徹底的に減らす取り組みです。
具体的には、例えば次のような工夫を行います。
* 治具の標準化・共通化
* 使用工具の統一・グルーピング
* 加工プログラムのテンプレート化
* セットアップ手順のマニュアル化・見える化
DMU50×3台という“同型機”を並べることで、これらの最適化の効果がさらに大きくなります。
DMU50の高精度なテーブル・主軸との組み合わせにより、
* 医療機器ハウジングの多面穴加工
* 光学機器部品の複雑なフィン形状
* 放熱構造を持つアルミブロック
など、厳しい公差要求のある部品でも、安定した精度を確保できます。
納期短縮:段取り回数の削減によるリードタイム短縮
3軸で面ごとに段取りしていた加工を、5軸・多面同時加工に置き換えることで、
* 段取り回数そのものが減る
* 段取りごとの微調整時間が減る
* 工程間の仕掛りが減る
といった効果が生まれます。
さらに、同型機3台を運用することで、
* 試作段階で確立した段取り・プログラムを量産用の他のDMU50にもほぼそのまま展開
* 突発オーダーの際も、空いているDMU50で同じ段取りを再現
といった、「人に依存しない再現性」を確保しながら、リードタイムを圧縮することができます。
難しい多面部品ほど、お任せください
DMU50×3台による多面同時加工と段取り最適化は、
* 高精度な多面・複雑形状部品を
* 短納期・安定コストで
* 試作から量産まで一貫して対応する
ための“仕組み”です。
* 多面に穴・溝・テーパーが入り組んだ部品
* 難削材を使った精密ブロック
* 試作段階からリードタイムとコストを抑えたい案件
などがありましたら、ぜひ一度ご相談ください。